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遺言で自分の相続分をゼロにされたが、せめて遺留分がほしい!

相談者相談者
10か月前、母が亡くなりました。
母のお葬式のときに、姉が、母が生前に作った公正証書遺言を出してきました。そんなものがあるなんて知りませんでした。
それによると、母は全ての遺産を姉に相続させる、となっていました。
母の相続人は私と姉です。姉ばかり優遇されるのは納得がいきません。ずっと悶々としています。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
たしかに遺言がある場合は、基本的にはその遺言に従って相続されることになります。あなたのケースでは、お姉さまがお母さまの遺産すべてを相続しそうですが、あなたがお母さまの遺産を得る方法はありますよ。遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)」という方法です。
相談者相談者
いりゅうぶんげんさいせいきゅう?
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
まず、遺留分とはどういうものか、説明します。遺留分というのは、遺言があったとしても法定相続人が取得できる一定の割合の遺産のことです
遺留分減殺請求というのは、「亡くなった方(「被相続人)といいます。)の遺産の一部を遺留分として私に分けてください」、という請求のことです。
相談者相談者
私にはどのくらいの遺留分があるのですか?
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
あなたの場合、お母様の遺産の4分の1の遺留分があります
相談者相談者
どうして4分の1なんですか。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
遺留分を持つ相続人は、被相続人の配偶者(夫や妻)、子、直系尊属(父や母など)です。そして、相続人が被相続人とどういう身分関係にあるかによって、遺留分の割合は法律上決められています
①直系尊属のみが相続人の場合は、被相続人の財産の3分の1
②それ以外は2分の1
です。
これにその相続人の法定相続分を掛けます。
あなたの場合は、②で、法定相続分はお姉さまとあなたで1/2ずつですから、あなたの遺留分は、1/2×1/2=1/4となります。
相談者相談者
それで、私はいくらぐらいもらえるんでしょう。母の遺産は母の住んでいた家が一番大きいですね。それと、預貯金。でも母は少し借金していたみたいです。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
基本的に、
(相続開始時に被相続人が持っていた財産の価額+特別受益財産の価額-債務の額)×遺留分の割合-特別受益分
という式で計算されます。
「特別受益」というのは、被相続人の生前に、特別に贈与を受けたりしたもののことです。
あなたに特別受益がなければ、
(不動産の額+預貯金の額-借金額)×1/4
があなたの得られる額です。
相談者相談者
でも、たぶん、もう姉は不動産を姉名義にしてしまっていると思うんですよ…どうしたらいいんですか。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
そうすると、お姉さまに、更正登記をしてもらわなければなりませんね。
相談者相談者
姉がそんなの応じるわけありません。それに、名義が欲しいというわけでもないんですよ。実際にその不動産を私が使う予定もないし…。本音を言うと、不動産を売ってお金にしてしまったほうがいいと思っているんですよ。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
そうすると、お姉さまに対して、遺留分減殺請求の調停または訴訟を起こし、登記名義の更正と共有物分割を求めるというのがよいでしょう。
相談者相談者
共有物分割って、どういうことですか。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
不動産の共有物分割は、通常、金銭で解決することになりますね。つまり、お姉さまが不動産の持分を100%得ることにして、あなたの遺留分にあたる額をお姉さまからあなたに払ってもらうことにするのです。それか、お姉さまがそれだけの額を支払えない場合は、不動産を売って(競売)、その売却益から1/4もらう方法もあります。
相談者相談者
なるほど。
遺留分減殺請求に興味がわいてきました。とりあえず私は姉に電話して、遺留分減殺請求するよ、と言っておきます。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
そうですね。電話だけではなく、内容証明で遺留分減殺請求通知をしておきましょう
遺留分減殺請求は、その旨の意志を表明することだけで遺留分減殺の効果が生じて、お姉さまがお母さまの遺産のすべてを得るということを止めることができます。しかしあとで、「遺留分減殺なんて話はきいてない」という紛争にならないように、内容証明を出しておくべきですね。
相談者相談者
内容証明ですか…今、仕事が忙しいので、面倒だな……。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
でも、早めに出しておいた方がいいですよ。というのは、遺留分減殺請求は、相続開始(被相続人死亡時)と遺留分侵害の事実を知った時から1年で時効消滅してしまうからです。あなたの場合、遺留分侵害があることを知った、つまり遺言があったのを知ったのは10か月前ですから、内容証明を出しておくべきでしょう。内容証明は弁護士が作成します!
相談者相談者
たしかに!
とりあえず内容証明ですね。
弁護士 那賀島弁護士 那賀島
でも、手遅れになる前でよかったですね
面倒なことかもしれませんが、その面倒が軽くなるようにするのが弁護士の役割なので、気になることがあったら早めに相談してくださいね。

相続Q&Aは、具体的な案件についての法的助言を行うものではなく、一般的な情報提供を目的とするものです。
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