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遺産分割協議の手続き

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遺産分割協議の方法

遺産分割協議の方法は、任意交渉、調停、審判の3段階があります。

1任意交渉

任意交渉は、文字通り、相続人間で直接交渉しあうことを言います。
その際、代理人の弁護士を立てて行う場合もありますし、弁護士等の専門家のアドバイスを受けながら、相続人本人が直接交渉をする場合もあります。

任意交渉のメリットは、解決までの時間が短くて済むことの他、各相続人の実態に即した柔軟な解決が可能ということです。例えば、相続人の1人が、相続財産を全てもらう代わりに債務も全部支払うという合意も可能です。
しかしデメリットとして、あくまでも相続人全員の合意が必要になる為、いかに法律にのっとった合理的な分割案であっても、1人でも不合理な主張をして合意しない相続人がいれば、分割できないという点があります。

そうすると、当事者間では分割協議は不成立ということになり、次は、調停に進むことになります。

ポイントできるだけ話し合いでまとめる

相続問題は、親族間での争いである為、通常の私人間の争い以上に、感情的対立が激しくなる傾向があります。
しかも手続きが、任意交渉→調停→審判と進むにつれ、感情的対立は激しくなる傾向があります。 他方で、そういった感情をこじらせる原因は、しばしば、相続手続きの最初の段階での各相続人の対応が元であることが多いのです。例えば、遺産管理費用の会計報告の不明確性や、相続人間の情報開示の不十分等です。
従って、任意交渉の最初の段階をきちんと進めていくことで、任意交渉でまとめられる可能性が高くなります

1調停

調停は、家庭裁判所で行う話合いです。
任意交渉で解決できなかった場合に、家庭裁判所において、調停委員を仲立ちにしながら、遺産分割の話合いを行います。①との違いは、裁判所の調停委員という公的な立場の人間が、話合いを仲介してくれる点です。これにより、合意を強制はできないものの、法律的な筋を大きく外さない形で分割協議を成立できるよう、調停委員が各相続人を説得してくれることがあります。

従って、任意交渉が成立しなかった理由が、相続人の一部が、無茶な主張をしていた為という場合には、遺産分割調停を行うことが有効となります。
他方、審判程ではないにしても、裁判所で行う手続きである以上、①よりも時間がかかるという点がデメリットとして挙げられます。

また、いかに調停委員から説得を受けても、最終的に合意するか否かは、各相続人の自由である為、合意することを各相続人に強制することはできません。 従って、相続人の全員が合意できなければ、(いかに合理的な分割案であっても)調停は不成立になります。
そうすると遺産分割調停は、審判手続きへ移行します。

1審判

審判とは、裁判所に遺産の分割方法等を決めてもらう手続きです。
裁判所が法律にのっとり、いわば強制的に決定をするので、紛争自体はきちんと解決が図れます。しかし法律にのっとった分割案になりますので、必ずしも相続人間の実態に即した柔軟な分割はできない場合もあります。

また審判の内容に不服があれば、各相続人は即時抗告という異議申立てを行うことができるので、裁判所での手続きが長期化することになります。

遺産分割協議の対象

遺産分割協議は、あくまでも遺産の範囲に争いがないことを前提に行います。
つまり、「何が遺産であり、何が遺産でないのか」という点については相続人間で争いがない場合だけ、分割の話ができるのです。
この点に争いがあると、まず「遺産の範囲確認訴訟」を行う必要が生じます。

遺産分割協議と弁護士の役割

弁護士 佐久間

相続問題では、しばしば、現実に紛争化したとき(具体的には調停や審判移行時)に弁護士に依頼しようとする方が多いのですが、相続問題を紛争化・長期化させないという観点からは、これは合理的ではありません。任意交渉の段階の対応こそが、こじらせない為には一番大切なのです。
従って、任意交渉を始める段階から、弁護士のアドバイスを受けて進めることが合理的といえます。

実際、ご依頼者の方が「当然のこと」「被相続人の為」と思ってやっていたことが、法律的には認められづらいことであり、そのことが原因で相続人間の感情をこじらせることはしばしばあります。
例えば、相続人の1人が喪主として、被相続人の為に通常よりも盛大な葬儀を行い多大な葬儀費用がかかったところ、その葬儀費用の負担を各相続人に求めたものの、他の相続人が「勝手に盛大な葬儀をやったんだから、通常よりも高い費用がかかった部分は支払わない」等と反論され、それが原因で、各相続人の感情が大きくこじれた場合もあります。

このように、相続問題では、かなり早期の段階から、各相続人の感情をこじらせる原因が多く存在しているのです。
従って、遺産分割協議を速やかに進め紛争化させない為には、相続が発生した初期の段階から、弁護士のアドバイスを受けることが重要です。

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